「でも、先輩も随分と落ち着いてましたねメールでFAXならこれ落ち着いてはいないけど、まあサービスカットってやつね」
「……はあ、なるほどですね。…………どういうことでしょうか」
僕にサービスをしてくれたってことだろうか。だとしたら、随分とサービス心旺盛だ。年頃の男の子としては、これ以上のおいしい話はないだろう。
「私気付いたのよ。この世界は最初から二次元だったの。だから、まあわたしみたいな引きこもりの話じゃお色気シーンがないと思うからさあ。今のならいい感じにサービスカットとして使われそうな気がしたから、まあ、ちょっと長めにね」
「なるほど」
先輩は僕が来ていない間に、三次元から脱出したようだ。
ここはおめでとうと言うべきなのか、心配するべきなのか悩むところだ。
「でも先輩」
「なに?」
「小説だったら脱ぎ損ですよね? 描写しかされてませんし」
「大丈夫! ライトノベルよ! いまどき女の子といちゃいちゃしない文学なんて需要ないの」
「それは先輩だけでしょう」
「それは慢心よ。自分は純文学を読んでいるからライトノベル層よりも崇高だって思い込んでるだけ。ああ、いやだそういうの」
いや、別にそんなつもりはないんだけどなあ。
確かに先輩から借りたライトノベルは、女の子となんかいい感じな話だった。個人的には、とても需要がある。しかし、だからといって純文学を目の敵にしてもいいわけじゃないと思う。それぞれの良さがある。その時の気分で読み分けることができるのなら、それほど素晴らしいことはない。
「といいますか、つまり先輩は見られたいってことですか?」
そうそう。これを聞こうと思っていたのだ。もし見てほしいというのなら、協力もやぶさかではない。もちろんこの申し出は公序良俗を守るための申し出だ。まあ、先輩なら脱いでも反しないような気がするが。
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